この記事は、ハイパーヨーヨーアクセルのレビュー記事と見せかけたアラフォーのオッサンの日記です。
ヨーヨーオブザイヤー
もうすぐ年末、ヨーヨーオブザイヤーの季節がやってきた。ヨーヨーオブザイヤーというのはこのブログでも何度か取り上げているタカツツカサさんがやっている動画企画で、「その年に発売されたヨーヨーの中で最も良いものを選ぼう」というものである。去年はタカツさんとその関係者の方々がヨーヨーオブザイヤーを選出したのだけど、今年は視聴者が投票してそれを集計する形になるらしかった。
(もう募集は締め切られています。)
ぼくも投票したのだけど、ぼくはヨーヨーオブザイヤーとして「ハイパーヨーヨーアクセル アクセルオリジン」を推すことにした。
アクセルオリジンは第4期ハイパーヨーヨーの最初のヨーヨーで、大きなハブスタックが付いているのが特徴だ。ぶっちゃけて言うと、DNAという技がやりやすい以外は凡庸な性能、いや、低性能のヨーヨーである。これよりも良いヨーヨーはいくらでもある。
でも、もしアクセルオリジン に誰も投票しなかったとしたら、なんか寂しい気がした。もし、第4期ハイパーヨーヨーのプロモーションが上手くいって、ヨーヨープレイヤーがたくさん増えるのならば、彼らが最初に触ったヨーヨーはきっとアクセルオリジンやアクセルウィングになるだろう(※アクセルウィングは第4期ハイパーヨーヨーの第二弾機種で、アクセルオリジンに比べてトラピーズ有効幅とすべりが改善している)。
アクセルオリジンは低性能だけど、多くの人々の記憶に残るかもしれないヨーヨーである。それを推す人が1人くらい居てもいいだろう、という気持ちで、ぼくはヨーヨーオブザイヤーにアクセルオリジンを選んだ。
はじめて買ったヨーヨーの話
ここからは昔話というか、アラフォーのオッサンの与太話になる。
ヨーヨープレイヤーならきっと誰でも、ヨーヨーライフの初期に買ったヨーヨーのことはよく覚えているものだ。ヨーヨーを始めた頃の体験はどれも鮮烈なので、どれだけ時間が経っても、思い出すことはさほど難しくない。
ぼくは25年以上前、最初に買ったヨーヨーのことを未だに覚えている。ステルスファイヤーのクリアボディーブルーキャップ。自宅から自動車で15分くらいのところにある国道4号線沿いの郊外型スーパーマーケットで買った。その店の2階にあった小さな玩具売り場のことを思い出すと、ぼくは懐かしい気持ちになる。
2005年にヨーヨーに復帰したとき、最初に買ったのは第2期ハイパーヨーヨーの売れ残りのハイパーレイダーで、ボディカラーはブルー。そのちょっと後に、ヨーヨージャムの白いキックサイドとターコイズブルーのスピードメーカーを買った。ぼくはキックサイドが好きだったので、今でもポリカーボネートよりPOMの方が好きだったりする。
ぼくはヨーヨーに関する昔話を聞くのが好きだ。あんなことがあったね、こんなことがあったよね、と友人たちと話すのが好きだ。アクセルオリジンやアクセルウィングを触った子どもたちも、いつかぼくらと同じようにオッサンになって、昔を懐かしむようになるだろう。そんな時にアクセルオリジンのことを思い出してくれればいいなと、ぼくは思う。
健康が第一
さて、まだ若い君たちに対して、ひとつだけ言いたいことがある。めちゃくちゃ当たり前のことだけど、友人と楽しく昔話をするためには、まず、長生きせにぁーあかんのよね、ってこと。若いうちは軽視しがちだけど、毎日を健康的に過ごすことはとても大事。
ぼくのヨーヨー友達で、急病で早逝してしまった方がいる。ある日、突然、亡くなってしまったのである。昔から不健康な生活をしているのは知っていたけども、あまりにも急だった。コロナ禍だったので、お葬式にも行けず、ちゃんとしたお別れができなかったのが今でも心残りだ。
彼は、ぼくの最初のヨーヨー仲間のうちの1人だった。
生前、ぼくと彼はたくさんヨーヨーの話をした。彼はヨーヨーやジャグリングに関する豊富な知識と多彩なスキル、それと巧みな話術を持っていたので、彼はいつも人気者だった。ヨーヨープレイヤーにはクレイジーな人が多いけれど、彼はその中でも上位の破天荒さと奇天烈さを持っていたので、周囲の人たちはいつも彼の噂話をした。
彼とハイパーヨーヨーアクセルのことについて、あーだこーだ、いろいろ話したかった。
いまどきのハイパーヨーヨーはこれまでのとは違うぞ、ハブスタック搭載機種が第一弾なんだぞ、アクセルオリジンはちっちゃいこどもと遊ぶのに良いぞ、アクセルウィングのPVのハジメちゃん見たか!?……みたいな話をしたかったなぁ……としみじみ思うのである。
ぼくが1つ話をすると、彼は10個くらいマニアックな話をしてくる(とどのつまり、ずっと彼が喋っているような状態である)のだけど、あの頃は楽しかったなぁ。彼のことをよく知っている人なら同意してくれると思うけど、ハイパーヨーヨーの話題なら、彼はさまざまな話をしてくれたはずである。
というわけで、アクセルオリジンはぼくに過去の懐かしい記憶を呼び起こさせる、特別なヨーヨーなのだった。その意味でこのヨーヨーは間違いなく、2024年の個人的ヨーヨーオブザイヤーなのである。
まとめ的な何か。
でも、アクセルオリジンはぼくのようなアラフォーのオッサンのためのものではない。子どもたちのためのものだ。アクセルオリジンからヨーヨーを始めた子どもたちがこれから紡ぐ物語に幸あれ。